ImmunoTox　Letter

Non-category （寄稿・挨拶・随想・その他）
ニューオリンズでのSOT年次総会ならびにITSSへの参加報告

川崎医科大学衛生学　西村泰光

　去る3月、New Orleansで開催された米国毒性学会（Society of Toxicology, SOT）第55回年次総会、並びに本学会と交流のあるSOT, Immunotoxicology Specialty Section (ITSS)のMeetingに参加して参りましたので、簡単にご報告させて頂きます。私自身のSOT参加はSalt Lake Cityからで、今回が7回目になりますが、普段できない研鑽や交流ができる時間であり、いつも楽しみにしています。また、New Orleansは初めての場所でもあり、いつも以上のワクワクでした。参加初日、14日には私以外の教室メンバーのポスター発表がありました。SOTの楽しみの一つは、今回はどんな質問を受けるだろう？！という期待です。世界中の毒性学研究者が集うSOTで質疑の機会を得ることは免疫毒性という境界領域に挑戦する我々にはとても重要と理解し、実際に国内よりも質問を受ける機会が多いと毎回感じ、この事はSOTに参加する一つの重要な意義と考えています。ポスター会場には、モンタナ大学のProf. Andrij Holianも、我らがProfessor大槻教授との繋がりもあり、発表を見に来て下さいました。国際交流という意味では、ご存じのように日本免疫毒性学会（JSIT）は相互の演者派遣などを通じ継続的にITSSと交流していますが、今回も16日のITSS Meetingに参加し、情報交換と懇親をすることが出来ました。総会では、タイムリーなZika feverについてTulane大学のDr. Dawn Wessonによる御講演があり、また何時も温かく迎えてくれるDr. Peyton MyersがPresidentとなる2016-2017 ITSS Executive Committee体制が発表されました。また、日付が遡り14日になりますが、いつも笑顔で私たちを迎えてくれるDr. Mitchell Cohenが9.11被災者の調査をしていること、開催当地がハリケーン・カトリーナの被災地であること、日本には3.11被災地の福島があることから、"Toxicological Legacies of Major 21^st Century Man-Made/Natural disasters"というシンポジウムがITSSとJSITの合同で開催されました。JSITからは浪江町住民の末梢血リンパ球調査をされている弘前大学の吉田光明教授が派遣され、素晴らしいシンポジウムとなりました。その夜はPaytonが予約してくれたThe Original Pierre Maspero'sでMitchyにAndrij、Dr. Pruettも、またJSITからは当教室のメンバーと御講演くださった吉田先生、そして中村和市先生、香山不二雄先生、鈴木武博先生が参加する大パーティーが開かれ、美味しいガンボスープ、アリゲータの唐揚げ、ケイジャンスパイスのきいたシュリンプなどを肴に麦酒が止めどなくすすみ、、数人でそのあと訪ねたJazz bar、、と思ったらCountry songな店でしたが、、ほろ酔いには余計に心に響き、、新宿歌舞伎町も真っ青なBourbon st.の喧噪を帰路の子守歌にSOT, ITSSでの充実感と共に当夜は良い眠りに着きました。。。16日には私自身のチタン酸ナノシートの免疫毒性影響についてのポスター発表もあり、重要な示唆を得る充実した時間となりました。以上のような今回の参加を通じてSOT総会およびITSSへの参加の重要性を改めて感じました。来年3月が楽しみです。皆様、是非Baltimoreでお会いしましょう！！