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≪免疫毒性試験の国際動向,ICHガイドライン≫
免疫毒性試験に関するガイドライン等の情報(2013年6 月〜2013年5 月)
学術・編集委員会

学術・編集委員会では、MHLW(厚生労働省)、EMA(欧州医薬品庁)、FDA(米国食品医薬品局)、OECD(経済協力開発機構)などの各極の規制当局あるいは国際機関から発表されたガイドライン等(案も含む)の中の免疫毒性試験に関する記載について、その内容を簡潔に紹介しています。本号では、昨年6 月から本年5 月までに公表されたガイドライン等を対象にしました。

1.皮膚感作性試験代替法(LLNA:DA、LLNA:BrdUELISA)を化粧品・医薬部外品の安全性評価に活用するためのガイダンスについて(2013年5 月30日、厚生労働省医薬食品局審査管理課)
ガイダンスの目的::OECDテストガイドライン442A(Skin Sensitization: Local Lymph Node Assay: DA)及び442B(Skin Sensitization: Local Lymph Node Assay:BrdU-ELISA)について、化粧品・医薬部外品の安全性評価への活用促進を図るため、その実施方法の解説と必要な留意事項等を取り纏めた文書。
適用範囲:化粧品・医薬部外品
免疫原性評価に関する内容:LLNA:DA及びLLNA:BrdU-ELISAの原理、試験手順、判定方法及び試験実施上の留意点(溶媒の選択、塗布濃度設定の方法、試験成立条件など)について具体的に記載。また、運用上の留意点として、1 ) 製剤は適用外、2 ) 陰性あるいは陽性と判定された場合には原則として追加試験は不要、3 ) 陽性と判定された場合でも総合的に皮膚感作性の安全性を担保できること、4 ) 本法が不適と考えらえる被験物質では、モルモットを用いる皮膚感作性試験の実施が必要と記載されている。
http://japal.org/contents/pdf/notice/jimurenraku/20130530_jimu.pdf


2 .Draft Proposal for a New Test Guideline: In Vitro Skin Sensitization, Keratinocyte-based ARE-Nrf2 Luciferase Reporter Gene Test Method(2013年11月11日、OECD)
ガイダンスの目的:化学物質のヒトにおける皮膚感作性の予測に用いるインビトロ試験の試験法ガイドライン
適用範囲:化学物質全般
免疫毒性評価に関する内容:Keratinocyte-based ARENrf2 Luciferase Reporter Gene Test(化学物質によるantioxidant response element制御遺伝子の発現誘導活性について培養細胞を用いて測定する方法)の原理、試験手順、データ処理法、判定方法及び報告書に記載すべき内容ついて具体的に記載。付録には、本試験法の原法であるKeratinoSens™(Givaudan社が開発)で評価済みの有機官能基、KeratinoSens™を使用する場合の実施施設の技術的習熟度の確認に用いる化学物質一覧、アッセイプレート上のサンプル配置、KeratinoSens™を使用せずに本法を実施するにあたって事前に確認すべき内容が記載されている。
http://www.oecd.org/env/ehs/testing/OECD_DraftTG_Keratinosens_11Nov2013%20(2).pdf


3 .Draft Proposal for a New Test Guideline: In Vitro Skin Sensitization, Direct Peptide Reactivity Assay(DPRA)(2013年11月13日、OECD)
ガイダンスの目的:化学物質のヒトにおける皮膚感作性の予測に用いるインビトロ試験の試験法ガイドライン
適用範囲:化学物質全般
免疫毒性評価に関する内容:DPRA(化学物質と合成ペプチドとの結合性を機器分析によって測定する方法)の原理、試験手順、データ処理法、判定方法及び報告書に記載すべき内容ついて具体的に記載。また、DPRAで評価済みの有機官能基、実施施設の技術的習熟度の確認に用いる化学物質一覧、サンプルの分析順序が付録に記載されている。
http://www.oecd.org/env/ehs/testing/OECD_draft%20TG_DPRA_13Nov2013.pdf
 
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